Vol.2 現実の社会では、そううまくはいかない

この記事は↓noteと連動しています。

このnoteは、シェアド・リーダーシップのトレーニング・コース共同開発パートナーである有限会社システムアンドコントロール社(SM&C)の野村代表と、SNS(Slack)にて、シェアド・リーダーシップに関して、普段着の会話をしている内容の続きです。

 はじめてご覧になる方は、往復書簡 ① モノローグとの遭遇 からご覧いただいたくことをお勧めします。

 なお、最上雄太と野村さんのプロフィールは、共同開催中のイベント「EQによる自己認識2.0」を参照ください。

 第2回目の往復書簡は、第1回目の最上のコメントをうけて、野村さんからのアンサーから始まります。今回は野村さんのアンサーが中心となります。



(以下野村さん)
 今回リーダーシップから話が始まったことから解る通り、最上さんは、10年間、「リーダーがいかにリーダーになるのか」を研究し、結果的に博士になられまし
そう書くと簡単そうですが、地獄の10年間だったようですね。

一人一人が、考えて、心をに訴え、変化を導いたり対応する

 さて、最上さんの研究は、「シェアド・リーダーシップが発生するメカニズムの質的研究」、というものでした。シェアド・リーダーシップは、私の理解だと、「自己組織化されたチームの良い状態」ですかね。

 それぞれが自律的に計画と実行を繰り返し、内省し、変化を生み出していく、それが、うまーく回っているようなことがシェアド・リーダーシップかな、と、勝手に想像しています。

 この、自己組織化も、ここ20年くらいの新しい言葉ですし、プロジェクトマネジメントのコンテクストでも、語られるようになりました。キーワードだと、サーバントリーダーシップ、自己組織化、あとは、心理的安全性、欲を言えばティール型組織、というあたりも関連すると思います。

 いずれにせよ、社会や組織が、「一人一人が、考えて、心をに訴え、変化を導いたり対応する」ようなことを求めている、それが、最上さんの研究になったのだろうな、と、感じています。


しかし、現実の社会では、そううまくはいかない

 しかし、現実の社会では、これがなかなか上手くいっていないのです。新卒採用は難しい、採用しても3年で辞めちゃう、ある年齢になると思考停止になる、あるいは、常態化したモラトリアム、全ては他人事、新しい事は人任せ、隣の組織が何をしているか知らない・・・そういう課題が組織では溢れているわけです。特に、会社が出来て30年くらい経過すると、自然現象として、こういうことが課題になっているのが現実です。まぁ、当たり前といえば、当たり前のことですが、社会が組織に求める理想とは、遠くかけ離れた現実があるわけです。

 ここで、話が戻ります。(往復書簡①で述べた)「地獄のような状態に病名と治療薬が示された」です。理想的な常態はわかるけど、目の前に、多数の課題が積み上げられていた、のです。そこに、最上さんの論文という一石が投じられ、急に、【どうすればいいか】が【ぼんやりと】見えてきた、ということです。

 そしてこれは、おそらく【あらゆるチームがいい感じになる方法】だと思います。これをリアルなビジネスの世界に、どうやって導入していくか、それが、私の現在のテーマになっている、という状況です。


(以下全て最上の返信)

野村さんのお話を整理させていただくと、以下のような感じですね。

  1. 社会や組織が、「一人一人が、考えて、心をに訴え、変化を導いたり対応する」ようなことを求めている。
  2. しかし、現実の社会ではそううまくはいかないもんだ
  3. 社会が組織に求める理想とは、遠くかけ離れた現実があるよね

最上が研究する、シェアド・リーダーシップってのがあることは、よーくわかった。


しかし、しかしだよ、現実の社会ではそううまくはいかないもんだよね。


じゃあ、どうすればいいの?

というのが、野村さんの「問い」だなと理解しました。
これは極めて重要で、本質的で、そして厄介な「問い」です。

今回は、ここで野村さんに「問い」を戻そうと思います。

 最上雄太と野村さんのプロフィールは、共同開催中のイベント「EQによる自己認識2.0」を参照ください。

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