Leadership in organizations, 8th (Yukl, 2013) 自分まとめ

Capter16:Integrate models and Future Directions-2

Limitations in Leadership Research, p.402

幾多のリーダーシップ研究における、方法論や研究デザインの選択は、リーダーシップの有効性についての探求におけるの割合に進展に限界を与え続けてきた。リーダーシップのプロセスの理解に求められ、最も有効な研究方法であり、(必要な)情報であると信じられてきたことは、リーダーシップの概念化における先入観(biases)に起因している。

つい最近まで、ほとんどのリーダーシップ研究は、リーダー個人とフォロアー個人の作用という「1対1(dyadic)の影響プロセス理論」によって、進められていた。

ほとんどのリーダーシップ研究における方法論は、「疑わしい前提」に基づき、そして、方法論の改善のための取り組みがほとんどなかった。(Hunter et al., 2007)

⇒Hunter, S. T., Bedell-Avers, K. E., & Mumford, M. D. (2007). The typical leadership study: Assumptions, implications, and potential remedies. The Leadership Quarterly, 18(5), 435–446.

Qualitative versus Quantitative Methods, p.402

リーダーシップの研究は、他のリーダーシップの側面よりも、リーダーの振るまい(leader behavior)という側面に、よりフォーカスして研究が進められており、ほとんどの研究は、「いかに頻繁に、どの位、リーダーが振る舞いのタイプを使ってきたか」という回想的頻度(retrospectively rate)を部下に問う質問表を用いてきた。部下の回答は、(彼らが持っている)職権(attributions)や、固定概念、リーダーシップに関する暗黙のセオリーによって、バイアスされている。

いくつもの種類の証拠が、意味付けと結果の正確さについて疑いをもたらしている。この調査研究の批評家は、それは、(観察の中心を)リーダー個人に固執するという特有のバイアスがもたらしたものであり、1対1のリーダーシップ研究という脆弱な方法論がもたらしたものであり、(なぜならばリーダーシップは)複雑な社会システムの中に折り込まれている共有されたプロセス(shared process)であるからだと主張している。

一つの有効な方法論は、「集中的で、長期にわたるケーススタディ」によるものである。ケーススタディのデータは、以下に示す2つかそれ以上のデータ収集法によって集められたものを組み合わせている。

⇒Bryman, A. (2004). Qualitative research on leadership: A critical but appreciative review. The Leadership Quarterly15(6), 729–769.

インタビュー

観察

日記

重大な出来事(critical incidents)

組織の記録

幅広い調査質問

定性的調査法は、リーダーシップ研究にさまざまな優位性をもたらすが、それらの方法論も限界がある。

⇒Martinko, M. J., & Gardner, W. L. (1985). Beyond Structured Observation : Methodological Issues and New Directions, 10(4), 676–695.

定性的調査法の、標準的な適用や評価は、伝統的な定量的調査法と比較して「明示的でない」し、定性的調査法に基づく判断はしばしば主観的である。 

過去の出来事についての記述は、(応答者が)振るまいについての情景についての記憶の選択する時にバイアスがかかる。そのバイアスは、応答者の先入観やリーダーシップについての暗黙的理解などが作り上げている。

直接観察法もまた、注視の選択や、その出来事についての判断にともなう先入観などによって、影響を受けやすい。

観察者またはインタビュアーが、組織の成果についての情報(評価・昇進など)を持っている場合、「職権」に基づく(調査上の)エラーが起こりうる。

(観察対象の)日常の文脈や何を見ていることの意味付けを理解するために、観察者が長い期間に渡って組織に身をうずめると、観察活動によって(観察対象の)変化のプロセスに含まれてしまうことになり、結果として「客観性のリスク」を持つことになる。

このような、定量的調査法と定性的調査法の「限界や優位性」は、可能な限りにおいて、「補足的な方法論のコンビネーション」を要請することになる。

⇒Bryman, A. (2004). Qualitative research on leadership: A critical but appreciative review. The Leadership Quarterly, 15(6), 729–769.

インタビューや観察を用いる長期的なケーススタディは、参加対象者に対して定期的に定量的な質問票を用いていくことができるはず。