02b35857.JPG本日は「正確な自己評価」の重要性について書きます。



なぜ、正確な自己評価が重要か?といえば、

それは、正確な自己評価は、このコラムのテーマである「現実を知ること」すなわち「自己認識」に大きな影響を与えているからです。


私のEQセッションのクライアントであるAさんは、

EQI®のスコアで、これ以上ないといえる程ハイスコアが計測されました。



具体的には、以下のような感じです。(EQI®)



□心内知性(自分の感情を把握する知性‥5(最高スコア)

□対人関係知性(相手の感情に対して働きかける知性)‥5(最高スコア)

□状況判断知性(相手や場の雰囲気などを感じ取る知性)‥5(最高スコア)



AさんのEQは言うこと無しでは?と分析できますが、



私のEQプロファイラーとしての経験的な感覚では、Aさんはこのスコアがあらわす程EQの知性が発達しているとは感じられません。

なぜなら、EQが高い人ならば回避できるような人間関係のトラブルを沢山かかえていることを、

セッションでの中でたびたび拾い出していたからです。



Aさんの行動の特徴は簡易な言い方をすれば、「人間関係を上手に築くことを苦手」にしています。

具体的な要素として

・相手を信用しない性向

・人の話を聞かない態度(自分の意見が多い)

・自分勝手な行動

などが散見されていました。



では、なぜ彼はEQスコアが最高点を示していたのでしょう?

答えは単純です。



「彼は自己認識が極度に甘く、自分の日常的な行動特性を自己申告により計測するタイプのEQ検査では、

正確な自分を記述することができなかったのです。」



これは自己申告をベースにしたEQ検査様式の欠点でもありますが、

自己認識が極端に低い人については、実際の自分を隠し「理想の自分」を書き出してしまうという可能性を示唆しています。



つまり、

Aさんは、今回のコラムのテーマでもある「正確な自己評価」ができていないケースといえます。

それにより、彼はコミュニケーション上のトラブルをかかえ、

また、少々厄介なことにトラブルをかかえていることも正確に認識できず、日々生活を送っています。

Aさんのビジネスのやりとりでも、その影響がでているに違いありません。



現実を知ること、ありのままの状況を受け入れること、

これは簡単なように見えて、とても難しいことのようです。

精神学では「人間の誰もが現実をうけいれること」に拒絶する傾向があることを指摘しています。

これは、厳しい現実を認めることからもたらされる苦痛から自らを守るための感情から生まれる状況だといわれています。

そして、この自己防衛的反応は以下のような形で示されます。

・事実認識を最小に抑える

・重要な情報をフィルターにかけて除去する合理化

・上手な言い訳

このように、自らの感情のありのままの真実をかくすあらゆる行動を示すのです。※引用脚注



Aさんは、まさしく自己防衛的行動的に現実を拒絶しているといえます。

自己認識が甘いために、コミュニケーション上に支障をきたしているのです。



Aさんは、繰り返しEQセッションを行うことにより、前よりは現実をうけとめようとする姿勢がでてきました。

最近EQスコアを取り直しましたが、おそらくAさん自身の形に近いバランスをあらわす結果に近づいてきているような結果もではじめています。

しかし、これまで生きてきた中で培った性格を短期間で修正することはできません。

例えばAさんが40歳ならば、それを改善するためには40年かかると思う必要もあるかもしれません。



しかし、意識することによって、性格・性向は必ず変えられると信じています。



参考文献

※ダニエル・ゴールマン(2000)EQリーダーシップ-感情コンピテンスを仕事に生かす


ビジネスEQ―感情コンピテンスを仕事に生かす