6fa8d23c.JPG野村克也氏『わたしの履歴書』に学ぶ③



野村氏は、幼少のころ「キジューロー」と呼ばれる三角ベースボールで良く遊び、

体格が良かったせいもあり、ヒーロー的な存在だったと語っています。

中学2年で野球部に入り、即4番で捕手というポジションを得たとのことです。



大人に交じって青年団の補強選手になり、大人顔負けの打球を飛ばすと、

みんなが「克ちゃん、すげーなー」と関心しきりだったそうで、

そんな周囲の”おだて”に支えられ、将来プロ野球を目指すようになったといいます。


野村克也氏は、周囲におだてられるとその気になる。

「おおきくなったら、プロ野球の選手になってやる」といつの間にか心に誓ったといいます。



このような”おだて”の効果は、

行動における『ピグマリオン効果』といいます。

すなわち、

他人から評価されることにより、自分の行為に交換を覚えて自分を向上させる効果、です。



野村克也少年におだてをした大人は、野村氏を育てるつもりで声をかけたのではないでしょうが、

野村少年にとっては、気分を高揚させ、野球自体への関心を高め、そして野球を行うビジョンを構築するためには十分な効果があったといえます。



運動選手のコーチやすぐれた管理者達が、人材に対して適切なチャレンジと確信の種を植え付けることを通じて、

その人材の業績を大幅に向上させているという事実は長い間確認されているといいます。

さらに、

前向きの期待を高めるひとつの方法は、その人材の開発のための方法や期限について上司が決めてあげるのではなく、

その人材自身に自分のゴールを決める決定権を与えるという方法です。

つまり、コーチング的なアプローチです。



いずれにしても、

本人のやる気、すなわちモチュベーションを高めることがなによりも大切であり、

「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、

興味関心をたかめるような支援が重要だなぁと思います。



そう考えると、

モチュベーションの源泉は、自分の中にあるのではなく、

自分をとりかこむ環境に大きく左右され、影響をうけるものだということがわかります。





引用は20050603日経新聞『私の履歴書』より