受講者の声:Nさん(9期卒業生)-MPTraining
第9期コース参加 Nさん(大手コンサルティング会社 主任 )38歳
質問1:コース参加の動機は?

コミュニケーションに関して、問題意識を持っていました。
私はプロジェクトという単位で仕事をしています。そのプロジェクトにおいて自分の役割が徐々に変化してきていました。具体的には、自分が直接成果物を作成する機会が徐々に減り、他者と対話しプロジェクトを推進させることで貢献することが増えるという状況にありました。他者との対話、つまりコミュニケーションに関して問題意識を持っていたので、このまま同じやり方をしていてはいずれ行き詰まるだろうと感じていました。
質問2:何か決定的な出来事があったのですか?
決定的だったのは、転職して数ヶ月頃だったと思いますが、同僚からの指摘です。
プロジェクトの進め方について説明したその同僚から、あなたは高飛車だと指摘されてしまいました。自分はとても丁寧に説明をしているつもりだったにも関わらず、です。転職前と先の企業文化の違いが大きいことも理由にはありましたが、説明の仕方だけでなく、コミュニケーションの姿勢についても改善の必要があると気付かされました。
質問3:コミュニケーションに関して問題意識は、いつごろからあったのですか?

自分としては、説明が上手いねと言われることこそあったものの、高飛車だと言われることはなかったので、指摘によって気づいたというよりも、なぜそんな事を言われてしまうのか分からないというのが、正直なところでした。
一方で、初対面の人に話しかける、自分から働きかけてお客様やプロジェクトメンバーに動いてもらうことが、上手い方ではないという意識は常にありました。高飛車だというフィードバックをもらったことが、今まで潜在意識として溜まっていたであろうコミュニケーションを改善したいという意識を最終的に行動に移させたのだと思います。
また、当時担当していたプロジェクトでは、一部のメンバーとのコミュニケーションに苦労していました。解決のためには、時間もエネルギーも消費してしまうと感じ、可能な限り対立を避けていたのですが、振り返ってみるとこのアプローチが返ってプロジェクトの問題を大きくしてしまっていたんだなぁと思います。
質問4:コース参加前と比較して、仕事でのふるまいに違いを感じることはありますか?
自分の中で会話前・中・後にセルフチェックをしているのが以前とは違うことだと思います。会話前には、自分の作業の手を止め、相手と向き合い、相手とこれからの時間を共有する、そんな会話のスイッチを入れる感覚で、準備をします。
会話中は以下をチェックするようにしています
- 相手に100%集中できているか(途中で自分の思い込みを広げていないか)
- 相手との信頼関係が継続できているか
会話後には、(うまくいかなかった時は特に)振り返って何が行けなかったのか考えます。その上で、修正する余地はないかを検討しています。現時点での自分の意識は、上司には3-5割、部下には6-7割の完成度と言った感じです。
こういった一連のセルフチェックが働いているところが、開始前との違いかなと思います。開始前は、うまくいかなかった場合にチェックするポイントがなく、漫然と上手くいかないな、どこを変えたらいいんだろう?と考えていた様に思います。
質問5:いま改めてあなたの潜在的な課題は何だったか聞かれたら?

いま思えば、私の潜在的な課題は以下2つだったと思います。
- 1. アウトカム思考が欠如していた
- 2. コミュニケーションをした結果をチェックするための基準がなかった
1.について・・
私が理解している「アウトカム思考」とは、ありたい自分を想起して、そのためのリソースになりうる物を探していく一連の思考プロセスです。スタートは自分にとっての課題を認識するところからですが、今まではそこから積み上げ式でやるべきことを並べ試行錯誤をしていました。そうすると具体的な目標がないためにある程度出来ると満足してしまう、ともすると途中で投げ出してしまうことがありました。これこそが私の課題だったと思います。この課題をありたい自分を想起して、その姿に自分を引っ張りあげていくにはどうしたら良いかを考えることで課題を克服しつつあると思います。
2.について・・
同僚との話し合い、お客様とのミーティングを振り返った時に、その結果を生み出した原因を探るための基準となるものがありませんでした。そのため、原因を特定するための対応が行き当たりバッタリになってしまっていたり、再現性がなかったりしていたことが自身の課題だったと思います。
これは講義の最初に言われるのですが、「まず自分から」「感覚を言葉にする」「鏡を磨く」この3つを自分の腹に落とし、肉付けすることで徐々に解消するための術を体得していったと思います。
質問6:あなたが、このMPTrainingコースをお薦めしたい人がいるとしたら、どんな人ですか?
大きく3つ考えられると思います。
- 昇進、転職、異動などでこれまでのコミュニケーションのやり方が通じないと気づいたが、改善の方法が分からないもしくは行き詰まりを感じている人
- 自己分析なんて時間の無駄、自分のことは自分が一番よく分かっていると思っている人
- 自己啓発本を読んで実践はしてみるものの、なかなか習慣化された(無意識でも出来る)状態にまで至らない人
といった感じでしょうか。まるでコース参加前の自分ですね(笑)
質問7:あなたが、このMPTrainingコース参加によって何が変わったのか?と聞かれたらどのように答えますか?

自分と他者の関わり方の根本的な考え方です。
この考え方を言葉にすると「共に生きる」になるのですが、自分の考え方を大きく変えるアドバイスをコースの受講者・卒業生の方から頂きました。それまでの自分は、他者の線引きを明確にしていて、それがコミュニケーションの限界を生んでいたと思います。
今振り返ると、この言葉を自分が口に出来た時が、コミュニケーションに関するスタートラインに立った時なのではないかと感じています。この言葉とこの言葉を生み出す事ができた過程こそが、これからの自分の生き方を貢献してくれる根源だと信じています。