HiHiパラダイムの限界|EQリーダーシップアプローチの提言会社案内

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EQリーダーシップアプローチの提言 ~リーダーシップの源泉をめぐって~

1.リーダーシップ論のパラダイムシフト

HiHiパラダイムの限界

リーダーシップ研究の初期に行われた特性論のアプローチにおいて、リーダーは生来の資質に関わるものであるという前提から、リーダーと非リーダーとの差異を測定することに終始した。しかし、あらゆる測定法が開発され、データが提示されるようになると、それらの元来の前提は否定され、それとともに研究者のリーダーの特性への興味は薄れることになる。そして、研究者の関心は、リーダーの特性から、どんな行動をすることが有効性を発揮するのかということにシフトしている。これは、行動論というアプローチの登場である。

行動論というアプローチにおける数々の実証実験と考察により、2つの糸目とか、次元が浮き上がってきた。その2つとは、「構造づくり」にかかわる軸と、「対人関係」にかかわる軸である。調査の行われた国、調査主体(大学など)、調査対象のタイプが変わっても、たえずこの同種の2つの軸が繰り返し見出された。金井*2 は、これを「ロバスト(屈強)な2軸」と呼び、その2軸の識別と効果は、迷わず信じてよいほど、簡単には崩れない頑強な結論であると述べている。

リーダーシップに関する2軸論の特徴は、以下の2点求められる。特徴の第1点は、2つの軸でリーダーシップ行動が記述できることである。そして、第2点は、この両次元でハイスコアの人、いわゆる「Hi-Hi型」が、もっとも効果的に成果に繋がる形でリーダーシップを発揮しているということである。

しかしながら、なぜHi-Hi型あるいは、PM型(三隅二不二)や9.9型(ブレークとモートン)が有効なのか、という理論的説明が十分になされているわけではない。これらの研究は、経験値的に確認できる当然の事実を確かめたに過ぎない。この種の命題は、業務や課題、人間関係どちらの軸かを問わず、あらゆるリーダー行動をとっているほどリーダーシップの有効性がすぐれていることを言明しているだけであると解釈することができる。

このように、理論が集約され、強固な意味を持つことは、研究過程の進化を示しているが、そもそも2軸への集約は研究を進めるために便宜的に行ったものであり、その後の体系化の強化は牽強(けんきょう)付会(ふかい)的、つまりこじつけといってもよい。その結果として、リーダーシップ研究の発展の可能性を阻害しているとすれば、2軸の存在を否定的に捉えざるをえなくなる。

 

*2金井壽宏(2004)『組織行動の考え方』東洋経済新聞社 pp.184-209

 

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