94歳になる祖母が入院した。
これまで、一回も病院に入院したことがなかったというから驚き。



風邪をこじらせた?が原因で入院となり、
検査をしていくうちに、胃潰瘍(陽性)が発見され、
入院して1ヶ月。



仕事のついでに山形に立ち寄り、
祖母を見舞うことにした。



ベッドに横たわる祖母の体は小さく、弱弱しく見えた。



はじめての入院という環境変化は、
祖母にとって、衝撃的らしく、伴って気持ちが萎えてしまい、
それも回復を遅くしている原因らしい。



ちょうど昼食を取る時間だったが、
食欲が全くなく、食べようとしない。

叔母や一緒に行った母が、しきりに食べるように奨めるが、
意地を張って、一口もたべない。
スプーンで、食べさせようとするが、顔を横に振るだけ。
まるで、子供のように。



老人の子供還り(こどもがえり)。という言葉があるが、
まさにその様子。
「食べない」と決めているかのように。



なぜ食べないのか?
私は、ずっと考えていた。。。

たぶん、
家に帰りたいのだ。
胃カメラを飲むのが、嫌なのだ。
入院生活は、嫌なのだ。



そして、何より、
「もっと、生きたいのだ。」



言葉には出さないが、
そんな、生への執着が、反面的に「食べない」という我儘となって出てきているのではないかと感じた。
いくつになっても、人は生きたいのだ。



検査経過としては、良好で、
あとは食べるようになれば、退院できる様子。
でも、94歳にして、1ヶ月ベッドの生活を送っていたダメージは大きく、
歩けるようになるかどうかは、非常に難しいという。



そのまま寝たきりになる可能性を、周囲は感じている。
そんな周囲の気配を、祖母もまた強く感じているのかもしれない。



介護の問題は、本人の問題でもあり、支える周囲の家族の問題でもある。
たまにきた人間(私)が、何を言えるでもない。
ただ、祖母の生きる力を信じて、病院を後にした。